tabiji days ― こどもと歩く旅路

子連れ遊びを中心に、日常を過ごす「たびじ々(たびじじ)」の日々を記録するブログです。

Workspace StudioでAI秘書を自作!6つの壁|AI秘書の作り方②

朝のキッチンで、スマートフォンのAI秘書による全自動タスク整理を見て喜ぶ日本人夫婦と、カレンダーを管理する小さなAIロボットのイラスト。「朝のタスク、AI秘書で全自動!」のテキスト。

 

今回の要点(サクッと)

毎朝の予定やタスクを教えてくれるAI秘書を、Google Workspace Studioで自作した過程をまとめました。
プログラミング未経験から数々の失敗を乗り越えた、連携のノウハウを公開します。

カレンダー読み込みやAIの暴走など、直面した「6つの壁」の具体的な解決策を記載しました。
精度を劇的に上げる「チェーン機能」と、実際のプロンプトもそのまま折りたたみで載せています。

アイデア次第で無敵のパートナーが作れます。

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この記事でわかること

  • 3つのツールの連携:GAS、シート、Geminiの役割分担
  • 直面した6つの壁と解決策:エラーやAIの幻覚を防ぐ具体的な設定
  • プロンプト・チェーンの活用:AIの作業を分割して精度を上げる方法(実例あり)
  • 導入手順:Workspace Studioを始めるための3ステップ

未経験でも作れた:AI秘書自動化の背景

ここだけ先読み
・前回に続き、完全自動化AI秘書の作り方を公開
・コードが書けなくても直感的に構築できた
・段階的な指示を出す「AIエージェント」の凄さを実感

毎朝、自分の予定、家族の予定、そしてタスクを整理して教えてくれる「優秀なAI秘書」が欲しい!そう思い立ち、Google Workspace Studio(Gemini)を使った完全自動化システムの構築に挑戦しました。

※どんな秘書が完成したのか、実際毎朝届く通知の実例や費用の話(月額約1600円)については、前回の記事「Google Workspace Studioの使い方|月1600円で毎朝届くAI秘書の作り方」で公開していますので、そちらもぜひご覧ください。

しかし、完成までの道のりは決して平坦ではありませんでした。AIの幻覚や謎のエラーなど、数々のトラップに引っかかりました。この記事では、プログラミング未経験のわたしが、失敗と試行錯誤をどう乗り越えてシステムを作り上げたのか、全ノウハウを公開します。

AIとチャットでやり取りするだけではなく、段階的にAIに指示を出して自動で動かす「AIエージェント」の凄さが伝われば嬉しいです。まずはエラーとの戦いからでした。

3ツール連携で完結:GAS×シート×Gemini

ここだけ先読み
・GASでデータを集め、シートに保管する
・Workspace Studioで分析と出力をする
・3つのツールの連携プレーで完結する

毎朝、自身の予定、家族の予定、未完了タスクを自動で収集し、AIが整理してGoogle Chatに通知してくれます。このシステムは、以下の3つのツールによる連携プレーで成り立っています。

  • Google Apps Script (GAS):データの「収集と仕分け」担当(裏方として毎朝6時台に自動起動)
  • Google スプレッドシート:データの「安全な保管庫 兼 設定画面」
  • Workspace Studio (Gemini):データの「分析と出力」担当(頭脳として毎朝7時に自動起動)

プログラミング(GAS)なんて書けない…という方でも大丈夫です。わたしもコードは書けませんが、AIに手伝ってもらいながら直感的に作ることができました。それぞれの役割分担が綺麗にハマりました。

6つの壁を解決:AI秘書連携のコツ

ここだけ先読み
・カレンダーや幻覚のエラーはGASのワンクッションで解決
・設定シートを作って家族の予定を完全に分離
・チェーン機能とプロンプトの実例を公開

順調に連携できたように見えますが、ここに至るまでには数々の壁がありました。どう乗り越えたのか、一つずつ解説していきます。

壁1:カレンダー直読不可→GAS

最初はAIに直接Googleカレンダーを読み込ませようとしましたが、わたしの環境(WorkspaceのBusiness Standardプラン)では現状できないようでした。そこで、AIに直接アクセスさせるのを諦め、「GAS(プログラム)でカレンダーとタスクのデータを取得し、一度スプレッドシートに書き出す」というワンクッションを置きました。これで最初の壁を無事に突破できました。

壁2:幻覚対策は情報源を限定

次に、AIがなぜか「今日と明日」の日付を勘違いし、関係ない資料を勝手に読み込んでアドバイスに混ぜる現象が発生しました。解決策として、情報源を「ウェブのみ(=渡したスプレッドシートのデータのみ)」にガチガチに制限しました。さらに、GASの出力データの冒頭に「本日の日付は〇/〇です」と印字し、絶対的な時間の基準を教え込むことで幻覚を完封しました。

壁3:設定シートで家族予定を分離

ファミリーカレンダーを読み込んでも、誰が入れた予定かAIには区別がつかず、妻や子供の予定がすべて「自分の予定」になってしまう問題もありました。そこでスプレッドシートに「設定シート」を新設しました。「〇〇@gmail.com=妻」のようにアドレスを名前に変換する辞書機能を作成したのです。さらに「学校」「習い事」といったキーワードが含まれていれば、強制的に「妻」や「子供」の予定に分類する仕分けロジックを追加し、完璧な分離に成功しました。

壁4:AI暴走は役割固定で封印

プロンプトで「親身で人間味のある秘書」と指示した結果、AIが「釣りの合間に仕事の話題を家族に振りましょう」など、長文で的はずれなおせっかいアドバイスを連発してきました。キャラクター設定を「感情表現不要の、最高級のビジネスパートナー」へ変更し、Markdown記法(#)で見出しを固定。「事実→判断→行動提案を一行で書く」という厳しい条件を与えて、無駄話を封印しました。

壁5:プロンプト・チェーンで精度UP

1回の指示で「今日の予定を整理し、家族の予定を分け、未来のアドバイスもしろ」と詰め込むと、AIの処理能力が分散し、出力形式が崩れやすくなりました。これが一番感動したポイントですが、Workspace Studio内で、AIの作業ステップを2つに分割する「プロンプト・チェーン」を採用しました。

  • AI①(事実の整理担当):今日の予定と直近のタスクをリストアップするだけ。
  • AI②(未来の分析担当):今日の予定は無視し、「重要」なタスクのピックアップと、未来に向けた「先手アクション」を考えることだけに全集中。

AI①の作業をした後、その結果を踏まえてAI②の作業をさせる。この段階的な処理をノーコードで直感的に作れるのが、このツールの本当にすごいところです。最後にこの2つの出力を合体させて送信することで、圧倒的な精度を実現しました。実際に使っているプロンプトはこちらです。

AI①のプロンプト(クリックで開く)
【厳守ルール】
1. 情報源の制限:提供された【本日の日付】【メイン予定】【追加カレンダー予定】【タスク】のデータのみを使用してください。
2. 日付の基準:日付判断は必ず【本日の日付】を基準にしてください。今日・明日・今週を混同しないこと。
3. 予定の仕分け:
- 「(私)」「(家族)」の記載があるもの、または名前指定のないメイン予定を、私が把握すべき予定として扱う。
- 「(妻)」「(子供)」など私以外の個人名がある予定は「家族の個別予定」として分ける。
- 「(家族)」は家族全体の予定として扱うが、個人向けの解釈は加えないこと。
4. 禁止事項:明日以降の予定の羅列、推測、アドバイス、励まし、一般論は一切書かないこと。
5. 出力は事実の整理だけに限定し、解釈を加えないこと。

【本日の日付】
[ここに日付変数をセット]

【メイン予定】
[ここにメイン予定の変数をセット]

【追加カレンダー予定】
[ここに追加カレンダー予定の変数をセット]

【タスク】
[ここにタスクの変数をセット]

---
以下の形式に厳密に従って出力してください。箇条書き中心、長文禁止、装飾最小限。

# 今日のスケジュール
(※【本日の日付】の予定のうち、「(私)」「(家族)」に関するもの、およびメイン予定を時刻順に記載。なければ「なし」)
- HH:MM : 予定名
- HH:MM : 予定名

# タスク
- 今日締切: (該当タスク。なければ「なし」)
- 明日締切: (該当タスク。なければ「なし」)
- 今週の主な期限: (2〜7日以内の未完了タスク。なければ「なし」)

# 家族の個別予定(参考)
(※【本日の日付】の予定のうち、「(妻)」「(子供)」など私以外の予定のみを一覧で記載。誰の予定か分かるようにすること。なければ「なし」)
- HH:MM : 予定名
- HH:MM : 予定名
AI②のプロンプト(クリックで開く)
【厳守ルール】
1. 情報源の制限:提供された【本日の日付】【メイン予定】【追加カレンダー予定】【タスク】のデータのみを使用してください。
2. 日付の基準:日付判断は必ず【本日の日付】を基準にしてください。
3. 対象の限定:
- アドバイス対象は「(私)」「(家族)」の予定、および未完了タスクのみ。
- 「(妻)」「(子供)」など私以外の個別予定に対する助言や行動指示は絶対に書かないこと。
- ただし「(家族)」の予定について、私が準備・把握しておくべきことは提案してよい。
4. 役割:あなたは最高級のビジネスパートナーです。本日を除く今後14日以内の予定と未完了タスクを見渡し、今日のうちに準備・確認・前倒しすると価値が高い行動だけを提示してください。
5. 優先条件:
- 「重要」「【重要】」などのキーワードがある予定・タスクは優先的に扱う。
- それ以外でも、締切が近い、準備物がある、持ち物がある、資料確認が必要、前倒し価値が高いものは優先してよい。
6. 禁止事項:おせっかいな一般論、感情表現、事実に基づかない推測は禁止。
7. 提案は具体的な行動に限定し、曖昧な助言を書かないこと。

【本日の日付】
[ここに日付変数をセット]

【メイン予定】
[ここにメイン予定の変数をセット]

【追加カレンダー予定】
[ここに追加カレンダー予定の変数をセット]

【タスク】
[ここにタスクの変数をセット]

---
以下の形式に厳密に従って出力してください。箇条書き中心、長文禁止。

# 先手アクション
(※「私」と「家族」に関係する予定・タスクに対して、今日やる価値が高いもののみ)

- 何を / なぜ今やるか
- 何を / なぜ今やるか
- 何を / なぜ今やるか

(※妥当なものがなければ「現在、先回りして対応すべき特記事項はありません。」と記載)

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「コードは書けないけど、AIに仕事を振る」という発想は同じです。

壁6:プロンプト消失は自動翻訳OFF

完璧に練り上げた長文プロンプトを保存すると、文章が勝手に途切れたり、変数が消えたりする絶望的なバグも発生しました。原因はエラーでも文字数制限でもなく、ブラウザの「自動翻訳機能」がONになっていたことでした。自動翻訳が記号や変数を勝手に書き換えて壊していたのです。翻訳をOFFにしたらあっさり解決しました。自動翻訳の罠には本気で焦りました。

導入3ステップ:Studioは管理者設定

ここだけ先読み
・個人の無料アカウントでは利用できない
・管理者がアルファ版機能をオンにする必要がある
・Gmailのstudioアイコンからアクセスする

Google Workspace Studioは、プログラミング不要でGoogleの各種アプリとAI(Gemini)を連携させ、業務を自動化できる強力なツールです。

導入までの3つのステップ

  • Step 1: 利用条件の確認(現状は個人の無料アカウントでは不可。Business Standard以上のプランなどが対象)
  • Step 2: 管理者による設定(管理コンソールから生成AI>Gemini for Google Workspaceのアルファ版機能をオンにする)
  • Step 3: アクセス(Gmail画面左上のstudioアイコンから、Do more with Studioをクリック)

まずは自分の日常を少しだけ便利にする、簡単なワークフローから試してみるのがおすすめです。設定画面さえ開ければあとは進むだけです。

結論:前処理×チェーンでAI秘書完成

この章の結論
・データ前処理とAIの工程分割が成功の鍵
・コード不要で本物の専属パートナーが完成する
・早めにツールに触れてアイデアを出すのがおすすめ

最初は「カレンダーが読み込めない」というエラーからスタートしましたが、GASによるデータの前処理、スプレッドシートによる設定の外部化、AIの特性を理解した工程分割(チェーン機能)を組み合わせたことで、「事実を正確に伝え、必要な時にだけ鋭い助言をくれる、本物の専属パートナー」が完成しました。

コードを知らなくても、直感的にこんなすごいAIエージェントが作れてしまう。これからの時代、早めにこのツールに触れて「AIにどんな段階的な作業をさせようか」というアイデアが思い浮かぶようになれば、無敵になれる気がします。これからも頼れる相棒として育てていきます。

※料金や所要時間は訪問時点・わが家の体験に基づく目安です。最新情報は公式サイト等でご確認ください。

Q&Aまとめ

Q. 無料のGoogleアカウントで作れますか?

A. 個人の無料アカウントでは利用できません。Google WorkspaceのBusiness Standard以上のプランなどが対象となります。

Q. プログラミングの知識は必要ですか?

A. プログラミング(GAS)のコードは書けなくても大丈夫です。AIに丸投げで作れます。「◯◯をしたい。GASを作って。」とチャットに入れれば叩き台が出来上がります。

Q. AIの幻覚はどうやって防ぎましたか?

A. 情報源を渡したスプレッドシートのみに制限し、データの冒頭に本日の日付を印字して時間の基準を教え込むことで防ぎました。

Q. 家族の予定が混ざる問題はどう解決しましたか?

A. スプレッドシートに設定シートを新設し、メールアドレスを名前に変換したり、特定のキーワードで分類する仕分けロジックを追加して解決しました。

📣 旅路々(tabiji days)への応援について(※広告リンクを含みます)

最後まで読んでいただきありがとうございます。
「まあちょっとだけ応援してやるか」という奇特な方は、普段のお買い物を下のボタンから始めていただけると助かります。

※ここから入って何を買ってもらっても、私の応援になります(小声)

English quick summary (for overseas readers)

English title: Creating an AI Secretary with Google Workspace Studio

I created a fully automated AI secretary using Google Workspace Studio.
It collects my daily schedule, family plans, and tasks every morning.
The system uses Google Apps Script, Google Sheets, and Gemini.

There were several challenges, such as the AI hallucinating dates.
I fixed this by restricting the data source to the spreadsheet only.
I also created a dictionary to separate family schedules from mine.

To prevent the AI from giving unhelpful advice, I used a prompt chain.
This divided the tasks into listing facts and analyzing future actions.
I shared the actual prompts I use in the article.

It requires a Google Workspace Business Standard plan or higher.
You must turn on the Gemini alpha feature in the admin console.
I highly recommend trying it to make your life easier.


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